10月から、不正アクセスと情報の流出が続いています。国や機関からの注意喚起も出ています。家族のパソコン係としては、「どこかで漏れる前提」で考えて、漏れても被害が広がらない形にしておく、というのが私の見方です。
ただ、注意喚起の多くは、会社や組織に向けたものです。家庭では、うちは何をすればいいのか。
何が起きたか
JPCERT/CC(JPCERTコーディネーションセンター)は、2026年10月8日に「直近で相次いでいる国内組織における不正アクセスに関する注意喚起」を出しました(10月23日に更新)。国内の組織で、不正アクセスによる個人情報などの漏えい被害が相次いでいる、という内容で、組織に向けた対策が書かれています(JPCERT/CC)。
国家サイバー統括室も、10月9日に「不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえた対応について」という注意喚起を出しています(国家サイバー統括室の注意喚起一覧)。
10月に公式に発表された被害の例を、4つ挙げます。
- ふるさとチョイス:10月20日の発表で、寄附者の個人情報が外部に流出したとされています。件数は4,454,097件で、氏名、メールアドレス、住所、電話番号、ハッシュ化されたパスワード、寄附控除試算額が、公表された項目です(トラストバンク)
- 花キューピット:10月28日の発表(10月30日に訂正あり)で、対象は最大4,238,242件です。漏えいした可能性のある項目は、ユーザーID、パスワード(そのままでは使えないハッシュ値)、PC用と携帯用のメールアドレスで、クレジットカード情報は保持していない、とされています(花キューピット)
- IDCFクラウド:10月27日の第7報で、ランサムウェア攻撃の調査結果が公表されました。影響を受けたお客さまは、495の企業や自治体です。仮想サーバー内のデータの外部への流出はなかった、とされています(IDCフロンティア)
- お名前.com デスクトップクラウド(GMOインターネットグループ):10月21日の第1報で、2026年10月20日に、一部のお客様のサーバー環境に第三者による不正なプログラムが設置されたことを確認した、と公表されました。影響の可能性のあるサーバー数は、第1報の時点で26,739件です(お名前.com)
ふるさとチョイスとお名前.com デスクトップクラウドは、調査が続いていると案内されていて、件数などは今後変わる可能性があります。
パソコン係として、どう見るか
私は、もう「どこかで漏れる前提」で考えたほうがいいと思っています。どれだけ自分が気をつけても、預けた先が攻撃されれば、利用者にはどうしようもないからです。だから、漏れたときに被害が広がらない形にしておきます。
根拠は、上の4つです。通販や寄附のサイトと、企業や自治体が使うクラウドと、種類の違う預け先で、同じ月に被害が出ています。
GMOのような大きな会社でも、こうした被害が出ています。外から見て、問題のある会社かどうかを見抜くのは難しいと思います。
かといって、どこの店でも闇雲に買っていいわけではありません。漏れるときは漏れます。それでも、最低限の線引きは要ると思っています。私は、セキュリティの面で信頼しにくい会社からは買わないようにしています。支払いは、AmazonやPayPayのように、店ごとにカード番号を入れずに済む払い方が、これから広がりそうだと見ています。
うちに実際にお知らせが届いたときのことは、こちらに書きました。

家族のために、今やること
漏れたときに広がらない形にするために、やることは3つです。
1. パスワードは、サイトごとに分ける
同じパスワードを使い回していると、1つのサイトから漏れたときに、ほかのサイトにも被害が広がります。IPAも、パスワードを使い回さないことを、日頃の対策として挙げています(IPA)。サイトごとに分けるなら、覚えきれないので、パスワード管理アプリに任せるのが現実的です。

2. 使わないアカウントは、消す
使っていないサイトにアカウントが残っていると、漏れる先が増えます。使っていないものは、解約や退会をしておきます。解約しても、すでに漏れた分が元に戻るわけではありません。退会しても、預けた情報がすべて消えるとは限りません。それでも、残しておくほど漏れる先が増えます。うちの考え方は、先ほど紹介した、流出のお知らせが届いたときの記事に書きました。
3. 大事なアカウントは、2段階認証かパスキーにする
メール、AppleやGoogleのアカウント、銀行は、パスワードだけにしないでおきます。IPAも、多要素認証やパスキーの設定を、日頃の対策に挙げています。


お知らせが届いたら、メールのリンクから手続きしない
流出の発表が続くと、お知らせを装った偽のメールも出回りやすくなります。届いたら、メールの中のリンクからは手続きせず、公式サイトを自分で開いて確かめてください。

自分の情報が漏れたかもしれなくて不安なときは、IPAの「情報セキュリティ安心相談窓口」で、個人の相談を受け付けています(IPA)。
