パソコンから音が出ない(Windows 11)|スピーカーが壊れたのか設定なのか、修理に出す前に見分ける

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パソコンから音が出ない(Windows 11)|スピーカーが壊れたのか設定なのか、修理に出す前に見分ける
目次

昨日まで鳴っていたのに、今日は無音

仕事柄、「パソコンの音が出なくなった」と相談されることがあります。

昨日までは鳴っていたのに、今日YouTubeを開くと、映像は動いているのに音だけが出ない。そんな状態の方に向けて書いています。

まず5つだけ試します。壊れたのか設定なのかは、この5つで絞れます。原因が分かったら、そこで終えてください。

「ウイルスに感染したのでは」と思った人へ

急に音が出なくなると、ウイルスを疑う方がいます。私の見立てでは、音が出ないだけで、ウイルスを疑う必要は普通ありません。音を消しても感染させた側に得がないからです。

身に覚えのない画面が出る、入れた覚えのないソフトが増えている。そうした心当たりがあるなら、そちらは別に確かめてください。

設定が原因のことが多いです。壊れているかどうかは、修理に出す前に自分で判別できます

私の見立てでは、パソコンから音が出ないトラブルは、故障より設定のことが多いです。「設定」といっても、あなたが何かを間違えたという意味ではありません。触っていないのに勝手に変わることがあります。例えば次の3つがあります。

  • Windowsの更新のあとから鳴らなくなった
    更新のときに、出力先の選択や、音を鳴らすための通訳役のソフト(ドライバー)が入れ替わることがあります。
  • イヤホンやHDMIケーブルを抜き差しした
    抜き差ししたときに音の行き先が切り替わって、戻っていない状態です。
  • 特定のアプリだけ音量がゼロになっている
    パソコン全体の音量とは別に、アプリごとの音量があります。

どれも「壊れた」のではなく、設定を戻せば直ります。ドライバーが原因のときは、手順②が要ります。私の見立てでは、機械が昨日まで元気で今日いきなり全滅、という壊れ方はあまりしません。

音が出るまでの通り道は、3つ

パソコンの音は、蛇口が3つ、直列につながった水道管を通って出てきます。

  1. アプリの音量
    ブラウザ、動画アプリ、Web会議アプリなど、アプリごとに持っている音量です。
  2. Windowsの音量
    パソコン全体の音量と、ミュート(消音)です。
  3. 出力先
    内蔵スピーカー、イヤホン、HDMIでつないだモニターやテレビ。そのどれに流すかの選択です。HDMIは映像と音声を1本にまとめて運ぶので、モニターやテレビをつなぐと、音もそちらへ流れることがあります。

3つのうち1つでも閉まっていれば、音は出ません。だから切り分けは、手前から順に確かめます。

30秒でできる切り分け 5つ

次の1から5を、上から順に試します。

  1. 別のアプリでも鳴らないか試す
    いま鳴らないのがブラウザの動画なら、パソコンに最初から入っているメディアプレーヤーで音楽や動画を再生してみてください。逆に、音楽アプリが鳴らないならブラウザで動画を開きます。
    片方だけ鳴らない → アプリの音量。どのアプリでも鳴らない → Windowsの音量か出力先です。
  2. 音量アイコンに×や斜線が付いていないか見る
    付いている → ミュートか、出力先が見つかっていないか。まず設定側を疑います。
  3. 有線(3.5mm)のイヤホンかヘッドホンを挿してみる(イヤホンジャックが無いパソコンは、このテストは飛ばして手順①へ)
    鳴る → 内蔵スピーカー側まで絞れます。どちらも鳴らない → もっと手前(Windowsの音量か出力先)です。
  4. パソコンを再起動する
    これで鳴る → 一時的な不具合だったと考えて、いったん終えて大丈夫です。また出るようなら、手順①以降で確かめてください。直ってしまうと原因が分からなくなるので、1から3のあとにします。
  5. 同じ動画をスマートフォンで再生する
    スマホでも無音 → 動画側の問題。パソコンは無実です。

私の見立てでは、Bluetoothのイヤホンでは切り分けになりません。音の通り道が内蔵スピーカーと別だからです。切り分けに使えるのは、有線(3.5mm)のイヤホンだけです。

音量アイコンの表示やサウンドの画面に、たとえば「オーディオ出力デバイスがインストールされていません。」と出ることがあります。これはWindowsが出力先を1つも見つけられていないという意味で、スピーカーが壊れたという意味ではありません。設定側の話です。この知らせが出たら、手順①の「出力先を選び直す」から始めてください。

この結果だった方は、ここへ

手順① 出力先と、音量まわりを確かめる

特定のアプリだけ鳴らなかった方は、この章の後半「ミュートと、アプリごとの音量」だけ読めば足ります。

ここからは直す順です。出力先から確かめます。私の見立てでは、出力先の選び間違いのことが多いからです。

出力先を選び直す

いちばん早いのはクイック設定(タスクバー右下の音量アイコンを左クリックすると開く小さな画面)です。

クイック設定には音量のバーがあり、その近くのボタンを押すと、いま使える出力先が並ぶ画面が開きます。

ここに鳴らしたいスピーカーやイヤホンの名前があれば、それを選びます。モニターやテレビの型番が選ばれていたら、それが原因で、音はそちらへ流れています。

一覧に使いたい機器が見つからなければ、設定アプリ(クイック設定とは別の画面)から探します。

  1. 「スタート」ボタンを押して「設定」を開き、左の一覧から「システム」、その中の「サウンド」を選びます。
  2. 「出力」の欄に使える機器が並んでいるので、使いたい機器を選びます。

機器を選んでも鳴らないときは、このサウンド画面で、機器の行を押して、その機器だけの設定を開いてください。その機器だけの音量があり、ここだけゼロになっていることがあります。

ミュートと、アプリごとの音量

次はミュート(消音)です。スライダーが上がっていても、ミュートは別にかかります。ミュートの入り切りは、クイック設定の音量のバーの近くにあるスピーカーの絵から行えます。ミュートになっていないか、見てください。

ノートパソコンのキーボードにある、スピーカーの絵が描かれたキーでも切り替わります。膝の上で操作していて、気づかずに押していることがあります。

アプリごとの音量は、音量ミキサーで見ます。タスクバーの音量アイコンを右クリックして出るメニューから、音量ミキサー(アプリごとの音量を調べる画面)を開きます。音を出したいアプリを起動した状態で開いてください。鳴っていないアプリは、そもそも一覧に出てきません。

一覧の中の鳴らないアプリの名前で、スライダーが下がっていないか、ミュートになっていないかを見てください。

もう1つ。Windows 11の音量ミキサーでは、アプリごとに出力先を別々に選べます。アプリの行を開くと、出力先を選ぶ欄が出ることがあります。使っていないモニターやテレビなど、鳴らしたい機器とは別の機器になっていないか確かめてください。私の見立てでは、「YouTubeだけ鳴らない」ときは、ここが原因のことが多いです。

ここまでで直る方もいます。直った方は、ここで終わりです。お疲れさまでした。

手順② オーディオドライバーを入れ直す

ここまでやっても鳴らないなら、次はドライバーです。ドライバー(Windowsと部品の間で通訳をしているソフト)が黙ってしまうと、部品が生きていても音は出ません。Windowsの更新のあとから鳴らなくなった場合は、ここも確かめる場所です。

ただし、ドライバーを触る前に一度やってほしいことがあります。サウンドの問題を調べるトラブルシューティングを実行してください。設定アプリの「トラブルシューティング」から、オーディオに関するものを実行します。Windowsが自分で不具合を調べて直そうとする機能で、押すと別の画面(ヘルプアプリ)が立ち上がります。開発元のまとめはマイクロソフト「Windows のサウンドまたはオーディオの問題を修正する」です。

それでも鳴らなければ、下の手順へ進みます。入れ直しはWindowsの標準機能だけでできます。どこかからファイルを落としてくる必要はありません。

  1. 「スタート」ボタンを右クリックして、出てきた一覧から「デバイス マネージャー」を選びます。見当たらないときは、検索欄に同じ言葉を入力しても開けます。
  2. 機器の種類ごとにまとめた行が縦に並んでいます。名前は少し違うことがありますが、「サウンド」という言葉が入っている行を探して、左の小さな三角をクリックします。
  1. 中に並んだ機器のうち、音を扱っている機器(名前に「オーディオ」と付くもの)を右クリックして、「デバイスのアンインストール」を選びます。
    どれが音の機器か見分けがつかなければ、アンインストールせず、パソコンのメーカーのサポートに相談します。
  2. 確認の画面が出ます。チェックボックスが出ていても、ここではチェックを付けずに進めます。マイクロソフトの案内には、このチェックを付けて入れ直す手順もありますが、チェックを付けると、ドライバー本体まで消す動きになるおそれがあるので、先に付けない形を試します。
    付けてしまった場合は、再起動してから鳴るか確かめてください。鳴らなければ、同じ機器を右クリックして「ドライバーの更新」→「ドライバーを自動的に検索する」を試します。
  1. パソコンを再起動します。

「アンインストール」と聞くと怖く感じます。当然です。ただ、名前が悪いだけで、やっているのは「消す」ではなく「入れ直す」です。

機器の名前の横に黄色い「!」のような印が付いているときは、右クリックから「ドライバーの更新」も試す価値があります。出力先が見つからない状態が消えないときは、その状態だけを扱ったマイクロソフトのページもあります。

型番が分かるなら、入れ直すのは、パソコンメーカーの公式サポートページからにします。それ以外のサイトからは落としてこないでください(自動更新をうたうソフトの危険は、後の章に書きます)。

ここまで全部やって鳴らないときは

ここまでの手順で鳴った方は、何も買う必要はありません。

私の見立てでは、有線のイヤホンでは鳴るのに、設定を見ても内蔵スピーカーだけ鳴らないなら、修理です。

設定とドライバーを見ても鳴らず、イヤホンを挿しても鳴らないときは、疑いはパソコンの中で音を作っている回路そのものに移ります。USBのヘッドセットやスピーカーが手元にあれば、試してください。USBの機器は内蔵の音声の回路を通りません。USBで鳴れば、Windowsの音の設定は正常で、内蔵の回路が疑わしくなります。USBでも鳴らなければ、Windows側の設定か、ドライバーに戻って確かめてください。つないだだけでは自動で切り替わらないことがあるので、「出力先を選び直す」を開いて、その機器を選び直してください。パソコンの3.5mmの端子につなぐスピーカーは、内蔵の回路を使うので、切り分けになりません。

修理の相談へ進む場合の、持っていく先です。

  • 保証期間内なら、メーカーの修理窓口へ。メーカー名と型番は、本体のシールか購入時の書類で分かります。
  • 販売店の延長保証に入っているなら、買った店へ。そちらの保証が使えることがあります。
  • 保証が切れている、相談先が分からないときは、買った店か家電量販店の修理受付へ。メーカーへ取り次いでもらえます。

どこへ持っていくにしても、「有線のイヤホンでも鳴らなかった」「USBでは鳴った」まで伝えられると、話は早く進むはずです。この記事の切り分けは、そのまま修理の受付で使えます。

やってはいけないこと

「ドライバーを自動で更新するソフト」を検索して入れる

音が出ないと検索すると、ドライバーを自動で最新にしてくれる、とうたうソフトの広告が上のほうに出てきます。入れないでください。ドライバーはパソコンのいちばん深いところで動くソフトです。素性の分からないものを入れると、音どころか他の部分まで巻き込みます。問題が見つかったと表示して、有料版を買わせる作りのものもあります。

入手先は、Windowsの標準機能か、メーカーの公式サポートページ。この2つだけです。フリーソフトをどこから落とすかは、別の記事にまとめてあります。

BIOS(UEFI)の設定、サウンドカードの増設、レジストリの書き換えは、検索して手順が出てきても、音のためには触らなくていい場所です。間違えると、音が出ないどころでは済まないことがあります。

音が出ないのと同時に、動作そのものがひどく重いときは、別の問題として扱ってください。重いほうは、こちらにまとめてあります。

まとめ

  • 切り分けは「別のアプリ → アイコンの× → 有線のイヤホン → 再起動 → スマホ」の順。有線のイヤホンで鳴るかどうかが、最初に確かめる所
  • 私の見立てでは、設定を見て、ドライバーを入れ直しても、有線のイヤホンでは鳴るのに内蔵スピーカーだけ鳴らないなら、修理
  • ドライバーの入手先はWindowsの標準機能か、メーカー公式ページだけ。自動更新をうたうソフトは入れない

イヤホンジャックがあれば、まず有線のイヤホンを挿す。そこから、設定か修理かを絞ります。

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この記事を書いた人

会社で社内IT(いわゆる情シス寄り)の仕事をしています。
毎日のように「パソコンが遅い」「変な画面が出た」と相談されるので、
その経験をもとに、専門用語少なめでメモしています。

カメラと子どもの写真が好きですが、
凝った撮影テクニックより「どう残すか・どう守るか」派です。

写真をなくしたくない人や、
家族や職場で“なんちゃってPC係”にされている人の
助けになればうれしいです。

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