セキュリティソフト比較|Windows Defenderとカスペルスキー、有料は要る?

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セキュリティソフト比較|Windows Defenderとカスペルスキー、有料は要る?

ネットにつないで使う家のパソコンなら、Windowsに最初から入っている「Windows Defender」で足ります。

第三者の検査機関が2026年3月に行った試験では、ウイルスを止めた割合がWindows Defenderで99.93%、カスペルスキー・ノートン・マカフィーで99.97%でした。1万件のうち4件の差です。

お金を払う意味が出てくるのは、おもに、スマホまで一つの契約で見たいときと、ネットにつながないパソコンでUSBメモリをよく使うときです。

どちらにも当てはまらず、有料ソフトの期限切れや更新の案内が来ているなら、更新せずに削除して大丈夫です。削除のしかたは、下の「いま更新の案内が来ている方へ」で順に話します。

目次

ネットにつないで使う家のパソコンなら、Windows Defenderで足ります

Windows Defenderは、いまは「Microsoft Defender ウイルス対策」という名前になっています。Windows 10と11に最初から入っていて、パソコンの画面では「Windows セキュリティ」という名前で出てきます。無料で、何もしなくても買った日から動いています。

成績のよい有料ソフトとの差は、1万件のうち4件です。家族のパソコンで体感できる差ではありません。私もESETとノートンを使ったあと、いまはDefenderだけにしています。

条件は、ネットにつながっていることと、Windowsの更新を止めていないことの2つです。Defenderの中身も、Windowsの更新と一緒に新しくなります。更新を止めていないかは、設定のWindows Updateを開き、一時停止になっていないかを見れば分かります。

セキュリティソフトの検出率を比べる(AV-Comparatives 2026年3月)

AV-Comparativesはオーストリアの検査機関で、各社のセキュリティソフトを同じ条件で試した結果を年に2回公開しています。2026年3月の試験では、20製品に実在するウイルスなど1万件をぶつけました。結果の公開は2026年4月です。

ネットにつないだ状態で、ウイルスを止めた割合

ファイルの時点で見つけられなかった場合でも、動き出したところで止めた分まで含めた数字です。ふだんの使い方での安全さに、いちばん近い数字だと私は見ています。

製品止めた割合
ノートン99.97%
マカフィー99.97%
カスペルスキー99.97%
Bitdefender(ビットディフェンダー)99.94%
Windows Defender99.93%
ESET(イーセット)99.93%
トレンドマイクロ99.09%

表では5番目ですが、AV-Comparativesの評価では、Windows Defenderもノートンやカスペルスキーと同じいちばん上のグループに入っています。

ネットにつながない状態で、見つけた割合

ネットを切り、ソフトが自分の中に持っている情報だけで見つけた割合です。ここではDefenderの数字が下がります。

製品見つけた割合
Bitdefender97.6%
ESET96.4%
ノートン96.3%
カスペルスキー92.1%
Windows Defender89.2%
マカフィー86.1%
トレンドマイクロ85.6%

Defenderは、迷ったファイルをMicrosoftのサーバーに問い合わせて判定する作りです。つながっていれば強く、切れていると弱くなります。ネットにつながない環境で使うなら、Defenderだけでは厳しいと私は考えています。

それでも、この数字は上がってきています。同じ検査機関の2024年9月の試験では68.8%でした。

安全なファイルを止めてしまった回数

安全なファイルをウイルス扱いした回数は、カスペルスキーが2回、Defenderが3回、Bitdefenderが4回でした。この7社の中で多かったのは、ESETの16回とマカフィーの14回です。家族が使うパソコンでは、書類や写真を勝手に止められる回数が少ないほうが、呼び出される回数も減ります。

試験に出たのは各社の家庭向けの製品です(ノートンはNorton Antivirus Plus、トレンドマイクロは海外版のInternet Securityなど)。20製品すべての結果はAV-Comparativesのページにあります。

カスペルスキー・マカフィー・ノートンとWindows Defender、どっちがいいか

カスペルスキーとDefender

止めた割合は99.97%、安全なファイルを止めた回数は2回で、どちらもDefenderより良い数字です。ただ、差は1万件のうち4件で、評価のグループも同じです。Defenderからお金を払って乗り換えるほどの差ではありません。

アメリカの商務省は2024年、ロシアの会社であることが国の安全上の危険になるとして、カスペルスキーの製品をアメリカ国内で提供することを禁じ、アメリカの利用者への更新の配信も2024年9月29日で止めました(アメリカ商務省のページ)。

これはアメリカ国内の話で、日本ではいまも公式サイトで販売が続いています(2026年9月に確認)。

マカフィーとDefender

止めた割合は99.97%で上位です。ただ、ネットにつながない状態では86.1%とDefenderより低く、安全なファイルを止めた回数も14回と多めでした。

マカフィーの期限切れの案内が来ているなら、更新しなくて構いません。削除すればDefenderが代わりに動きます。

ノートンとDefender

止めた割合は99.97%、ネットにつながない状態でも96.3%と、どちらも上位です。それでもネットにつないで使う限り、Defenderとの差は1万件のうち4件です。

ESET・Bitdefender・トレンドマイクロとDefender

ネットにつながない状態で見つけた割合が高いのは、Bitdefenderの97.6%とESETの96.4%です。ネットにつながないパソコンで使うなら、この2つの数字は見る値打ちがあります。トレンドマイクロ(日本ではウイルスバスターの会社)は、止めた割合が99.09%で、この7社の中ではDefenderより低い結果でした。

「Microsoft Defenderの有料版」は、Microsoft 365に付いてくるアプリです

名前が似ていて紛らわしいのですが、「Microsoft Defender」と呼ばれるものは2つあります。

  • Windowsに最初から入っている「Microsoft Defender ウイルス対策」。この記事でWindows Defenderと呼んでいるもので、無料です
  • Microsoft 365 PersonalやFamily(Premiumも含む)を契約している人が使える「Microsoft Defender」アプリ。Windows・Mac・Android・iPhoneに入れられ、追加の料金はかかりません

「有料版」と検索して出てくるのは、たいてい後者です。単体で買うものではなく、Microsoft 365(WordやExcel、OneDriveの容量がセットになった契約)に付いてきます。

付いてくるのは、ウイルスの対策と、危ないサイトの警告です(Microsoftのサポートページ)。以前付いていたVPNは、2025年2月28日で提供が終わりました。

家族のスマホも守りたいと思ったら、有料ソフトを買う前に、家でMicrosoft 365をもう契約していないかを確かめてください。契約しているMicrosoftアカウントでサインインし、account.microsoft.com/services を開くと、契約中のものが一覧で出ます。私も Microsoft 365 Family を家族で使っています。

契約していれば、スマホはApp StoreやGoogle Playで「Microsoft Defender」を探して入れ、同じアカウントでサインインするだけです。追加の出費はありません。会社向けの「Microsoft Defender for Endpoint」という製品もありますが、家庭で使うものではありません。

有料のセキュリティソフトで買えるのは、見つける力ではなく周りの機能です

ウイルスを止める力は、ここまでの数字のとおりほとんど変わりません。違いが出るのは、その周りについてくる機能です。下の表で「しない」「見られない」となっているところが、有料ソフトで増える部分です。

機能Windowsに最初から入っているもので
ウイルスを見つけて止めるできる(上の数字)
外からの不正な通信を止めるできる
ファイルを勝手に暗号化して開けなくする攻撃(ランサムウェア)を防ぐできる。最初はオフなので、使うなら自分でオンにする
ダウンロードしたアプリやファイルの確認できる。どのブラウザで落としたものでも
危ないサイトの警告Edgeで開いたときだけ。Chromeには、Chrome自身の警告がある
迷惑メールの振り分けしない。GmailやOutlookなど、メールの側で振り分けている
パスワードの管理しない。ブラウザの保存機能で代わりになる
スマホ・タブレット見られない。Microsoft 365の契約があればDefenderアプリで見られる
子どもの利用時間やアプリの制限Microsoft Family Safety(無料)で設定する

有料ソフトを買うときは、値段の決まり方にも気をつけてください。初年度だけ大きく安く、2年目から通常の料金で自動更新される契約が多くあります。

有料を検討する価値があるのは、こんなときです

  • 家族のスマホやタブレットまで、一つの契約でまとめて見たい(Microsoft 365を契約していない場合)
  • ネットにつながないパソコンで、USBメモリをよく使う
  • 有料ソフトに付いているVPN(通信の中身を隠してやり取りする仕組み)を、いま使っている
  • 家族がChromeなどEdge以外のブラウザを使っていて、危ないサイトの警告を一つのソフトにそろえたい
  • 子どもの端末の見守りを、iPhoneも含めて一つの画面から設定したい

どれにも当てはまらなければ、買わなくて大丈夫です。

私の家では、子どもの端末もDefenderです。子どものスマホはiPhoneで、変なものをダウンロードできないようにしています。Androidに比べて割高ですが、子ども用にはうってつけだと思っています。

反対に、有料ソフトを入れても防げないものがあります。画面いっぱいに出る偽の警告を信じて、書かれた番号に電話をかけてしまうことです。「ウイルスに感染しています」の警告が出たときの見分け方は、家族にも一度見せておいてください。

いま更新の案内が来ている方へ

更新しないと決めたら、期限が切れる前でも後でも、そのソフトを削除してください。期限が切れるとDefenderが代わりに動き出すしくみですが、期限切れのソフトは守ってくれないまま入り続けます。削除しておけば、Defenderに確実に切り替わります(Microsoftの説明ページ)。急いで別のソフトを買う必要はありません。

ただし、ソフトを削除しても、契約の自動更新は止まりません。引き落としを止めるのは、そのソフトの会社のアカウントでの別の操作です。先にそちらを止めてから削除してください。止め方と、私がノートンの更新をやめたときの話はこちらです。

自動更新を止めたら、ソフトを削除します。Windows 11の場合はこうです。

  1. スタートから設定を開き、アプリを選ぶ
  2. 入っているアプリの一覧を開き、マカフィーなど削除したいソフトを探す
  3. そのソフトの横にある点が3つ並んだボタンを押し、アンインストールを選ぶ。確認の窓がもう一度出たら、アンインストールを押す。マカフィーなどは、そのあと自社の画面が開き、続けるよう勧められることがあるが、削除のほうを選ぶ
  4. 終わったらパソコンを再起動し、スタートで「Windows セキュリティ」を検索して開き、ウイルスの保護が動いているかを見る

Windows 10では、設定のアプリから一覧を開き、削除したいソフトを押すとアンインストールのボタンが出ます。あとは同じです。

Windows セキュリティのどこを見れば動いていると分かるかは、こちらで画面の順に話しています。

有料ソフトを入れるとパソコンは重くなるか

DefenderはWindowsの一部として動いているので、入れた瞬間に重くなるということは起きません。有料ソフトの重さは製品と版で変わり、AV-Comparativesは検出率とは別に、動作の重さを測る試験も公開しています。

気をつけたいのは、セキュリティソフトを2本同時に動かさないことです。家庭のパソコンに有料ソフトを入れると、Defenderは自動で止まります。自分でDefenderを動かし直す必要はありません。

重いと感じる原因の多くは、パソコン全体を調べるスキャンです。有料ソフトなら、設定画面でスキャンを夜中など使っていない時間に回すようにしておくと、使っているときには気になりにくくなります。

浮いたお金は、バックアップに回してください

ランサムウェアに対して、最後に頼れるのはバックアップです。セキュリティソフトが止め損ねたときに、写真や書類を取り戻せるかどうかはここで決まります。

私の家では、家族写真を置いていたNAS(家のネットワークにつないで使う、写真や書類の置き場)がランサムウェアにやられ、写真が開けなくなったことがあります。写真が助かったのは、外付けHDDにコピーがあり、そのケーブルがたまたま抜いてあったからでした。写真の守り方は、こちらで順に話しています。

私が使っているのもWD(ウエスタンデジタル)の外付けHDDです。バックアップ用に選ぶなら、私は置いておく型を選びます。

私が選ぶなら

ウエスタンデジタル WD My Book 4TB(2021年モデル)
型番 WDBBGB0040HBK-JEEX/USB3.0/メーカー3年保証

私が使っているのは、同じ My Book の3TB(前のモデル)です。置いておく型で、使い終わったら電源を切っています。My Book には本体の電源スイッチがないので、スイッチ付きの電源タップにつないで使ってください。

セールの表示が出ていたら、押す前に商品ページの「価格履歴」を見てください。過去30日でいちばん安いときと比べられます。

まとめ

  • ネットにつないで使う家のパソコンなら、Windows Defenderで足りる。有料ソフトとの差は1万件のうち4件
  • 期限切れや更新の案内が来た有料ソフトは、更新しないなら削除する。削除のあと「Windows セキュリティ」で動いているかを見る
  • 家族のスマホも守りたいなら、先に account.microsoft.com/services でMicrosoft 365の契約を確かめる
  • ネットにつながないパソコンでUSBメモリをよく使うなら、有料ソフトを考える
  • 浮いた更新料は、外付けHDDとバックアップへ
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この記事を書いた人

会社で社内IT(いわゆる情シス寄り)の仕事をしています。
毎日のように「パソコンが遅い」「変な画面が出た」と相談されるので、
その経験をもとに、専門用語少なめでメモしています。

カメラと子どもの写真が好きですが、
凝った撮影テクニックより「どう残すか・どう守るか」派です。

写真をなくしたくない人や、
家族や職場で“なんちゃってPC係”にされている人の
助けになればうれしいです。

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